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2019.8.13

【イベントレポート】第6回 フォトジャーナリスト安田菜津紀と行く東北スタディツアー(2019.8.4-6)

安田 菜津紀 Natsuki Yasuda

安田 菜津紀Natsuki Yasuda

佐藤 慧 Kei Sato

佐藤 慧Kei Sato

2019.8.13

Report #others

8月4日から6日までの3日間、「第6回 フォトジャーナリスト安田菜津紀と行く東北スタディツアー」が行われました。
このスタディツアーは、「写真のチカラ」を活用した社会貢献活動を展開するオリンパス株式会社と弊会にて、2014年から毎年実施しています。
東日本大震災から8年。震災当時は小学校低学年だった高校生10名が、全国からそれぞれの思いを持って集まりました。安田菜津紀とともに東日本大震災の被災地を訪れ、写真を通して被災の状況や復興に向けた取組みについて学び、防災について考える3日間となりました。

1日目の午前、福島県南相馬市の上野敬幸さんのご自宅に訪れました。上野さんは、震災の津波で長女の永吏可ちゃん、長男の倖太郎くん、ご両親を亡くされました。震災時の様子、震災直後の感情の動き、そして現在「福興浜団」の代表として活動する思いについて伺いました。
今後私たちにできることは何か、という高校生の質問に、上野さんはこう答えてくださりました。「今ある命を大事にしてほしい。家族にありがとうと言うこと、明日でいいやと思うことこそ、今やってほしい。自分と家族、友達の命を何より大事にしてください」。
上野さんからの言葉が高校生たちの心に強く刻まれました。

午後は、宮城県石巻市に移動し、大川小学校跡地を訪問。大川小学校は震災時、津波が学校を襲い、校庭で避難していた児童74名と教職員10名が亡くなりました。
今年はご遺族の佐藤敏朗さん、佐藤和隆さん、只野英昭さんにご案内いただきながら、震災前の学校の様子、震災時の様子、そして大川小学校でなぜ多くの児童が亡くなることになってしまったか、お話を伺いました。
「大川小学校で亡くなった子どもたちは、救えるはずの命だった。学校で子どもが亡くなることは、絶対にあってはならない」と、強いメッセージをいただきました。

宮城県を後にし、岩手県陸前高田市へ北上。箱根山テラスにて宿泊しました。
夕食後、振り返りのミーティングで、高校生がそれぞれ1日目のお話や経験を通して考えたこと、感想を共有しました。学んだことを共有しながら、実際に震災を経験した方からのお話でさまざまな感情が渦巻き、まだ言葉にしきれない部分も多い様子も見受けられました。

2日目の午前は、脇ノ沢港で牡蠣を養殖する佐々木学さんと一緒に、船に乗って養殖場を見学させていただきました。高校生たちは、牡蠣を養殖しているいかだに乗って海藻や牡蠣に触り、五感で海の恵みに触れました。
震災後の変化について聞かれた佐々木さんは、「人との交流を大事にするようになった。お客さんと直接コミュニケーションをとったり、ボランティアにきたダイバーさんとお話することが今の自分のモチベーションになっている」と話します。牡蠣だけでなく、新たな産業にも取り組んでいるのだと、笑顔でお話してくださりました。

そして午後、防災士の佐藤一男さんと一緒に陸前高田市内をめぐりました。ご案内いただいた場所のひとつに、陸前高田の認定NPO法人桜ライン311の活動で津波の到達点に沿って植樹された桜がありました。「あの桜まで津波がきたことがある、だから地震がきたらあの桜の上まで逃げなさい、と子どもたちにずっと語り続けるように」桜を植えたそうです。かさ上げや防波堤の建設が進む中、街、そして人が防災に対してどのように取り組むことが必要なのかをお話いただきました。

2日目の夜は、陸前高田市内の3家庭に分かれ民泊。震災時の様子についてたくさんお話いただいたり、畑仕事を体験させていただくなど、それぞれのご家庭で貴重な経験をさせていただきました。


(写真:橋本莉玖)


(写真:諏佐利絵沙)

最終日の朝は、民泊でお世話になったご家庭とお別れし、3日間のスタディツアーの振り返りを行いました。それぞれ3日間の写真の中から1枚を選び、感想や学びを共有。このスタディツアーでテーマにしていた問いの答えが見つかった、帰宅したらこの3日間で学んだことを家族や友達に話したい、と、1日目に比べ一回り成長した様子でした。
陸前高田市内にある一本松を訪れ、3日間にわたるスタディツアーは終了となりました。
最後に安田から、「スタディツアーはこれが終わりではない。これからが一番大事。学んだことをどんなかたちでもいいから行動に移していってほしい」という言葉が伝えられました。
11月に、スタディツアーで高校生が撮影した写真を展示する写真展と、ギャラリートークを行う予定です。詳細は改めて告知いたします。ぜひお越しください。

改めて、今回東北スタディツアーでお世話になった皆様、ありがとうございました。

(文章:Dialogue for People事務局 大橋、写真:安田菜津紀、橋本莉玖)

2019.8.13

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